誠実さのない事業者 その2

  「ウインドファーム津芸濃事業に係る環境影響評価方法書についての意見の概要と事業者の見解 」に住民からの意見と、それに対するグリーンパワーインベストメントの回答が載っています。

 「説明会の周知が足りなかった」という指摘に対して、「先般の方法書説明会のお知らせに際しては、主要な日刊新聞紙への掲載や、市役所の支所などの縦覧場所でのチラシの設置、三重県および弊社HPへの掲載、一部地域での回覧・配布といった方法を取りました。今後は皆様から頂いたご意見を踏まえ、左記の方法以外にも、例えば広報誌への掲載のお願いや、より広い地域で回覧をお願いするといった他の周知方法も含めて検討して参ります。」と回答しています。

 主要な日刊紙に掲載したのは事実ですが、それに気づいた人はごくごくわずかです。ふだん新聞を熟読する方で、この問題に関心がある私でさえ気づきませんでした。グリーンパワーインベストメントの担当者に「あなたの故郷の友人たちを想像した時に、この方法で説明会があることにみんなが知ることができると思いますか?」と尋ねると、「不十分だと思う。」と答えました。

 方法書の縦覧場所にチラシを設置したと言っていますが、縦覧場所について知らせたのが上記新聞広告なのですから、そもそも縦覧場所を知らない人が大部分なのです。また一部地域に回覧・配布したと書いてありますが、これは地権者のいる地域のみ。つまり地権者の方には案内し、自分たちの説明を聞いてもらいたいと積極的にはたらきかけるけれど、それ以外の市民には、積極的に聞いてもらおうという姿勢はないと判断せざるを得ません。

 実は私たちは、この一部地域に配布したチラシを手に入れ、説明会のことを知りました。そこでグリーンパワーインベストメントにすぐに電話をし、チラシを全戸配布するか、せめて回覧板で回すように言ったのです。「わかりました。」と答えて持ってきたチラシは、回覧板で回すのにも満たないわずかな量のチラシ・・・。

 結局、私たちが説明会開催のチラシを自腹で作り、安濃町に全戸配布したのはご存知の通りです。

 これらを総合的に見て、「住民に十分に知らせよう」という意思は感じられませんよね。何かというと「地域の方々の理解が得られるよう、より丁寧なコミュニケーションに努めてまいります。」とグリーンパワーインベストメントは言いますが、これが丁寧なコミュニケーションだと思っているのでしょうか。何度も何度も言いますが、この企業は本当に、本当に「不誠実」です。