音の感じ方は「心」の問題でもあります。

 風車が建設される時に問題視されるのが「低周波音」。風車だけでなく工場などからも低周波音は出ており、近隣住民が被害を訴えている事例は数多く。しかし、この間の事業者の対応は「低周波音は人間には聞き取れないので害は出ない」というもの。低周波音に関して、私は素人だから詳しく突っ込めませんが、「聞き取れない」=「害がない」というのには納得できません。では、なぜ健康被害を訴えている人たちがいるのか?低周波音が原因でなければ、彼らの健康被害を起こしている要因は何か?それを解明しなければ「害がない」とは言い切れないと思っています。

 

 また素人考えながら、音は物理的には「波」であり波動を起こします。聴覚で聞き取れなくても振動は伝わります。ということは、なんらかの影響を与えることは否定できないのでは…?「低周波音」を使った兵器もあるようですし、キューバアメリカ大使館韻を狙い「低周波音」兵器が使われた…???という記事もありました。兵器についても素人なので軽々には断言できませんが、理論上は「低周波音」で兵器を作ることは可能だと思えます。ということは、やっぱり低周波音は健康被害を起こすんじゃないか…?!

 

 環境省風力発電施設から発生する騒音等の評価手法に関する検討会による「風力発電施設から発生する騒音等への対応について」によると、音の感じ方は風力発電に対する視覚的影響・肯定否定の態度・経済的便益の有無等の心理的な影響を受けるとも書かれています。これは今後の「課題」であるとされています。これは何を言っているかと言うと、風車に対する心理的な感情が、音の聞こえ方に影響を与えているというのです。風車の建設によって土地の賃貸料などお金を得た人からは「苦情」は出ないが、得られなかった人には「騒音」になるというのです。風車のある景観を嫌だと感じる人とや風車そのものに否定的な人も「騒音」を感じるということです。

 

 要因が「低周波音」でなくても、こうした「心理的要因」によっても「騒音被害」は出ると環境省が認めているのです。「騒音」と感じてしまえば、その人にとっては「苦痛」です。しかし、そこに住み続けなければならないのです。「心理的要因」には、おそらく事業者は何ら応をしないでしょう。その人の「苦痛」は取り除かれることなく永遠に続くのです。

 

 音の問題には、こうした側面があるのです。そのことも知っておいてほしいのです。

 

 さて、意見書の締め切りが近づいてきました。まだの方は、ぜひ意見書を書いて送ってください。難しいことを書かなくてもいいのです。率直な思いを書いてください。6月23日までです。

 意見書は書面(何に書いてもいいですよ。)に、対象事業の名称(平木阿波ウインドファーム事業・平木阿波第2ウインドファーム事業と書きましょう。)、住所、氏名を書いて、津市役所環境部環境保全課や美里・安濃・芸濃の各支所ならびに伊賀市役所、大山田支所にある意見書箱に入れましょう。

 グリーンパワーインベストメント社に直接郵送しても大丈夫です。あて先は

〒107-0052  東京都港区赤坂1-11-44 赤坂インターシティ 9階 です。

 

 

1万円超え・・・

 環境影響評価「準備書」は市役所や安濃・美里・芸濃支所でも見ることができます。グリーンパワーインベストメントのホームページでも見ることができます。

https://greenpower.co.jp/2022/05/10/information-hiragiawa-jyunbisyo/

 

 改めて見てみたら「準備書」だけで1804ページ。資料編で108ページ。これらを簡単にまとめた要約書ですら150ページもあります。ものすごい分量です。これを、あの住民説明会の1時間で説明しきれているととても思えません。そして、私たち住民にこれを読みこなせというのも、簡単にはできない話です。「準備書」におかしなところがあっても、いい加減な調査や評価がされていても、この「ページ数の壁」に阻まれてしまう気がします。

 しかも、メモが取りづらいんですよね。そして、縦覧期間が終わると、二度と見ることができなくなってしまいます。住民からの意見の募集は終わっても、この計画が終わったわけではありません。後で調べようと思っても、私たち住民は「準備書」を見ることができなくなるのです。

 グリーンパワーインベストメントは「再生可能エネルギーを通じて社会に貢献」だの、「地域に貢献」だの言っていますが、そんなに「大切なこと」ならどうどうと胸を張って、だれでも手に入れやすくして、議論をしやすくすればいいのに・・・。そう思うのは私だけでしょうか。

 住民説明会の周知も徹底していないし、グリーンパワーインベストメントは風車の計画について、住民に知られたくないんじゃないかと思えて仕方ありません。

 

 今後も「準備書」を見られるようにと思って、三重県の情報公開室でコピーをしてきました。庶民には全部をコピーするのは無理なので、「ここは…」というところを厳選しました。それでもコピー代は1万円を超えました!!!!!!!グリーンパワーインベストメントが三重県に対しPDFで提出してくれれば、数十円でデータをコピーできるそうです。それを彼らに言いましたが実行しません。やっぱり、グリーンパワーインベストメントは風車の計画について、住民に知られたくないんですね。(怒)

 

 「準備書」を全部読まなくても、グリーンパワーインベストメント社に「意見書」という形で声を届けられます。意見書は難しいことを書かなくてもいいんです。もちろん、自分の専門的な知識を活かせる方や、自分で調べたことを書くのも大歓迎!でも、そういうことが書けなくても、自分の経ヶ峰への思いや、「風車は経ヶ峰にはいらない」という思いを書くだけでも十分な効果があります。数も大事なんです。ぜひ、反対の声を届けましょう。

 

 意見書は書面(何に書いてもいいですよ。)に、対象事業の名称(平木阿波ウインドファーム事業・平木阿波第2ウインドファーム事業と書きましょう。)、住所、氏名を書いて、津市役所環境部環境保全課や美里・安濃・芸濃の各支所ならびに伊賀市役所、大山田支所にある意見書箱に入れましょう。

 グリーンパワーインベストメント社に直接郵送しても大丈夫です。あて先は

〒107-0052  東京都港区赤坂1-11-44 赤坂インターシティ 9階 です。

 

 6月23日までです。お早めに。

6月議会でわかったこと

 6月6日に安濃町で開催された、「平木阿波ウインドファーム」「平木阿波第二ウインドファーム」事業に係る環境影響評価書についての住民説明会には、6月議会の会期中にもかかわらず、たくさんの津市議会議員の方が来てくださいました。6月議会の会期中ということもあって、6月議会でこのことが取り上げられることはほとんどありませんでしたが、市議会議員のみなさんに、いかに住民への情報提供が不十分で、グリーンパワーインベストメント社がいかに住民に対して不誠実で、どれくらい住民が怒っているかを、直に感じてもらえたのではないかと思います。

 

 さて、その6月議会の中で「津市の再生可能エネルギーによる発電量はどのくらいか」という質問が出ていました。それに対し、津市からは次のような答弁がありました。

 「平成28年度末における、太陽光・風力などすべての再生可能エネルギーによる発電出力は32万3000kwで、津市全体の12万4000世帯すべてをまかなえる量となっている。令和3年12月末には、さらに再生可能エネルギーによる発電出力は増えて50万6000kwとなっている。これは津市全域の家庭および事業所の消費電力量のおよそ50%にあたる。」

 

 これを見てもわかるように、津市は自然エネルギー再生可能エネルギーに貢献してきました。これだけ貢献してきているのですから、せめて経ヶ峰周辺だけは自然を、景観をこれ以上破壊せずに、そのまま残してほしいと思うのは決して「わがまま」ではないと思います。

 福島の原発事故で明らかになったのは、大都市で使う「電気」をつくることを、地方に押しつけているという「矛盾」です。今もなお、ふるさとに帰ることができないでいる人たちがいます。そのことを「福島」でつくっていた「電気」を使っていた人たちは、今、どう思っているでしょうか?少しずつ忘れていませんか?

 

 この「矛盾」は風車でも起きている気がします。エネルギーも「地産地消」が必要だと感じています。自分たちから遠く離れたところでつくられたエネルギー。どんなところで、どのようにつくられているか見えなくなります。自分たちの豊かな生活が、どこかの誰かの「我慢」によって成り立っているというのは、決して「やさしい」とは言わないと思います。

風車の足下で実際に起こっていること。

法面の土砂が流れてしまっています。

こんな悲惨な状態で放置されています。

 シーテック社のウインドパーク笠取の現状です。こんなに土砂が流出してしまっています。遠くに風車を見ていると「あー、きれいだなー。」とか「あー、のどかだなー。」なんて思う人もいるでしょう。しかし、その足下の実態はこんなものです。これが一時的な状態ではなく、ずっと放置してあるんです。地元企業のシーテックでさえ、この始末。東京の企業のグリーンパワーインベストメントでは・・・。不安しかありません。

 

 今回、計画されている「平木阿波ウインドファーム」「平木阿波第二ウインドファーム」は、このすぐ隣。地盤が軟弱な場所があると指摘されていますが、このように表層土ももろいんです。それなのに、グリーンパワーインベストメントは188.9mm/hという空前の大雨(三重県の宮川村で死者6名・行方不明者1名・全壊20戸・半壊17戸という大災害に見舞われた時でも、1時間の最大雨量は125mmでした。)でも、地面にしみこんで沢に達する前に浸透するなどという「大嘘」・超「机上の空論」を予測値としてあげています。こんなでたらめな予測・評価に基づいて風車が建てられれば、上の写真どころじゃすみません。人間だけでなく、生物への影響も甚大になることでしょう。

 

 住民説明会は終わりましたが、グリーンパワーインベストメント社には「意見書」という形で声を届けられます。意見書は難しいことを書かなくてもいいんです。もちろん、自分の専門的な知識を活かせる方や、自分で調べたことを書くのも大歓迎!でも、そういうことが書けなくても、自分の経ヶ峰への思いや、「風車は経ヶ峰にはいらない」という思いを書くだけでも十分な効果があります。数も大事なんです。ぜひ、反対の声を届けましょう。

 

 意見書は書面(何に書いてもいいですよ。)に、対象事業の名称(平木阿波ウインドファーム事業・平木阿波第2ウインドファーム事業と書きましょう。)、住所、氏名を書いて、津市役所環境部環境保全課や美里・安濃・芸濃の各支所ならびに伊賀市役所、大山田支所にある意見書箱に入れましょう。

 グリーンパワーインベストメント社に直接郵送しても大丈夫です。あて先は

〒107-0052  東京都港区赤坂1-11-44 赤坂インターシティ 9階 です。

 

 6月23日までです。お早めに。

経ヶ峰山頂に意見書提出の呼びかけを置いてきました!

 

 経ヶ峰山頂東屋と山小屋に「平木阿波ウインドファーム」「平木阿波第二ウインドファーム」事業に対する意見書の提出を呼びかけるチラシを置いてきました。中には意見書の用紙も入れてあります。意見書を入れていただければ、23日に回収して、私たちで郵送しようと思います。山頂の東屋の方には、昨日、紹介した「津市民文化」も置いてきました。みんなに読んでほしいと思います。

 どれくらいの人が見てくれて、どれくらいの人が意見書を出してくれるか分かりません。しかし、1枚でも意見書が集まるの可能性があるのであれば、やってみる価値はあると考えます。23日は雨でも回収に登らなければなりませんが…。夜中でも、豪雨でも登ったことがあるので問題なし!!!

 今日は風が強かったですが、天気はとても良く、大勢の方が登っていました。山頂のこの風景も、風車が建てば、背景に風車が写りこんでしまいます。シーテックが先行して計画を進めている「布引北ウインドファーム」の風車も、この右手に写りこむようになります。せっかくの景観が台無しに・・・。

 今日は稲子山登山道から登り、笹子谷林道へと下りました。途中で見つけたササユリ。群生していました。よく見るといろいろな草花や生き物に出会えます。やはり経ヶ峰はいい山だ…と満喫。登りは雑誌「津市民文化」と意見書を呼びかけるファイルを入れたプラスチックケースを抱えて登りました。(1枚目写真のもの)

 さぞ変な登山者に見えたでしょうね。(笑)

 

津市民文化16号

 

 津市が発行している雑誌「津市民文化」16号の特集は「津の名山」。その中で経ヶ峰が取り上げられており、多方面からその魅力を伝えています。500円で、私は別所書店修成店で購入しました。

 

 歴史と信仰の山と一口に言いますが、具体的には知らない方が多いのではないでしょうか。浅生悦生先生がそれを簡潔にまとめて解説してくださっています。若林英郎さんが登山者に愛される山としての経ヶ峰を語ってくださっています。経ヶ峰の山小屋や登山道を中心になって管理・整備してくださっている山本雅彦先生も、経ヶ峰への思いを綴ってくださっています。楽しく安全な登山の陰に、山本先生たちの地道な活動があることを改めて知り、頭が下がる思いです。

 私たち「経ヶ峰を愛する会」の代表でもある平井正志さんは、日本野鳥の会三重代表でもあります。平井さんが経ヶ峰の野鳥について教えてくれています。ここには書かれていませんが、さらに絶滅危惧種ヤイロチョウも生息しています。

 岡八知子さんは、経ヶ峰の花・蝶・鳥などを愛する一市民として、率直な思いを書かれています。実は豊かな自然が残る経ヶ峰。私たちが知らない魅力がまだまだあります。

 

 このようにさまざまな魅力あふれる経ヶ峰。この経ヶ峰付近に計画されている巨大な風車。自然エネルギー再生可能エネルギーは重要だとしても、この地域わずかに残された「聖地」経ヶ峰だけは守りたいというのが私たちの願いです。今回、この特集に記事を寄せられた個人の方は皆、今回の風力発電所建設計画に反対しています。守るだけの価値が、経ヶ峰にはあるのです。

 

 住民説明会は終わりましたが、グリーンパワーインベストメント社には「意見書」という形で声を届けられます。意見書は難しいことを書かなくてもいいんです。もちろん、自分の専門的な知識を活かせる方や、自分で調べたことを書くのも大歓迎!でも、そういうことが書けなくても、自分の経ヶ峰への思いや、「風車は経ヶ峰にはいらない」という思いを書くだけでも十分な効果があります。数も大事なんです。ぜひ、反対の声を届けましょう。

 

 意見書は書面(何に書いてもいいですよ。)に、対象事業の名称(平木阿波ウインドファーム事業・平木阿波第2ウインドファーム事業と書きましょう。)、住所、氏名を書いて、津市役所環境部環境保全課や美里・安濃・芸濃の各支所ならびに伊賀市役所、大山田支所にある意見書箱に入れましょう。

 グリーンパワーインベストメント社に直接郵送しても大丈夫です。あて先は

〒107-0052  東京都港区赤坂1-11-44 赤坂インターシティ 9階 です。

いい加減な水量予測は土砂災害を引き起こす!

 先の投稿で、グリーンパワーインベストメントの「環境影響評価準備書」の水質の調査が、188.9mm/hというあり得ないような豪雨でも、沢に達する前に水がすべてしみ込んでしまうという「ふざけた」予測・評価をしているということを書きました。これは水質についての調査ですが、この結果は他の事にも関連してきます。

 

 津市長は「方法書」に対する意見で、この地域には「土石流危険渓流などが存在」しており、重大な土砂災害のリスクを懸念して、「調査、予測及び評価に当たっては、近年増加している集中豪雨の傾向を十分に踏まえ実施すること」と述べています。これは地質の問題もありますが、このようないい加減な水量予測では、こうした土砂災害のリスクについて「安全だ」とはとても言えません。

 

 以前に、このブログに書いた記事の転載です。

 「旧長野トンネル手前のヘアピンカーブのところにつけられている作業道を入って行くとこの河原に出ます。なんとなく気になって行ってみたら、この異様な光景に出会いました。すぐ下流に堰堤があるのですが、堰堤と同じ高さまで土砂が埋まっています。川一面が土砂で埋まっている感じ。そして、どうもブルドーザーでならした跡があり、ダンプが土砂を運び出した形跡も…。
 気になったので、先日、津市役所美里支所に行き、誰が何のため何をしているのか尋ねてきました。堰堤は県のものだそうで、県に問い合わせていただいたところ、この川のすぐ上の尾根に風車を建てたシーテックから県に土砂を搬出させてほしいと申し出があり、許可をしたとのこと。なぜ、土砂を搬出するのかについては特に説明を受けていないとのことでした。」
 
 すでに風車が建てられているところの様子です。環境影響評価でいかに「大丈夫」「安心だ」と言っても、現実はこの有様。地元企業のシーテックでさえこういう事態に陥っているのですから、ましてや、いい加減な調査・評価を行っているグリーンパワーインベストメントが風車を建てたらどうなることか・・・。
 
 不安いっぱいです。