6月6日住民説明会での質問④

 4番目の質問は、景観についてです。

 

 今回、エリアを縮小した結果、経ヶ峰山頂から見える風車の垂直見込角は小さくなったというが、それで景観を守ったことにはならない。

 

 360度の眺望が自慢の経ヶ峰にあって、伊勢湾方向の視野は確保されても、反対をむけば視野全体に風車が建ち並ぶ。これは「異常」な光景であり、景観を破壊する。津市長の「 方法書」に対する意見の中で、景観について「垂直見込角、主要な眺望方向及び水平視野も考慮した客観的な予測及び評価を行うこと」と書かれている。先の説明会では水平視野については評価していないとの説明があった。なぜ調査しないのか。

経ヶ峰山頂からのフォトモンタージュ

 

 この質問に対しては、水平方向についても調査はしたが、基準がないので評価しなかったとの回答がありました。しかし、上の写真のように、建設後は山頂間近に風車が建ち並びます。上のフォトモンタージュには示されていませんが、計画が先行しているシーテックの「ウインドファーム布引北」の風車が上の図の右手に建ち並びます。左手には、すでに建設された風車が青山高原にかけてずらりと並ぶ・・・。想像してみてください。これは明らかに景観破壊です。

 

 「評価できない」は言い訳です。「ウインドファーム布引北」を載せないのも、少しでも風車が少なく見えるように…ということでしょうか。一方、垂直見込角については、古い、古い評価基準を使っています。しかもそれは送電線の鉄塔についての基準です。山の中腹や麓に建つ鉄塔と、尾根に建てる風車は根本的に違います。上の図でも明らかなように、尾根に建てて風車は、その高さも相まって山なみを寸断します。そして鉄塔と違い動きます。それが景観を破壊するのです。そのことについても、今回の調査・評価では触れられていません。

 

 市長が求めた調査・評価をしない。必要な情報を載せない。そして調査・評価が不十分である。景観においても、この環境影響評価「準備書」はグリーンパワーインベストメントに都合が良いように作られていると感じました。